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zoom RSS 奈良紀行 2. 白毫寺

<<   作成日時 : 2016/06/29 11:24   >>

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・白毫寺 (6月4日)
 白毫寺は、奈良市東部の山並み、若草山・春日山に続き南に連なる高円山の西麓にある古寺である。高円と呼ばれたこの地に天智天皇の第七皇子、志貴皇子の離宮があり、その山荘を寺としたと伝えられている。平安遷都に伴い寺は寂れたが、鎌倉時代になり西大寺中興の祖である叡尊によって再興された。そして、室町時代には兵火により全山焼失するという苦難の時代を経て後、江戸時代寛永年間に興福寺の学僧・空慶上人によって再興されたという。明治の廃仏毀釈の後、しばらく境内は荒れたが、人々の尽力により徐々に整備され昭和55年に仏像を収納するための宝蔵が建造された。
なお、寺名の「白毫」とは、仏の眉間にあり光明を放つという白く細い渦巻状の毛のことである。
 バス通りから標識に従って長いなだらかな坂道を7・8分上って行くと白毫寺入口の石段がある。この石段はクランク状に折れて100段以上続くが、その途中にある山門をくぐると、続く石段に沿って崩れかかった古びた土塀がある。この土塀の参道は、如何にも寺の長い苦難の歴史を象徴するような情景であった。 (このページトップの写真)
 境内には本堂のほか宝蔵・御影堂がある。本堂には阿弥陀三尊、聖徳太子二歳像などがあるが、阿弥陀像の脇侍、観音・勢至の両菩薩像は40センチほどの小さな像で珍しい倭座り(やまとずわり・跪座)、膝をつき腰をかがめる姿勢は往生者を浄土へ迎える姿である。この可愛らしく躍動感のある素晴らしい像を、手を延ばせば触れられそうな至近距離からじっくり拝観してきた。
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 本堂の後ろには、重要文化財の仏像八体を収めた宝蔵が建っている。
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 宝蔵内には、阿弥陀如来を本尊に、地蔵菩薩、閻魔王とその眷属の司令・司録・太山王の閻魔一族など八体の仏像があり、すべて重要文化財である。閻魔王像は今はない閻魔堂の本尊だった像で、大きい冠と道服をつけ、酌を持って身構える。玉眼の目は鋭く、口をカッと開いて叱咤する姿はいかにも恐ろし気な様相である。
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             (この写真は白毫寺のパンフレットから)
 宝蔵の仏像の中に興正菩薩叡尊坐像がある。白毫寺中興の祖叡尊の像である。眉の長い風貌で、顔をやや斜め下にむけ物思うような表情で端然と座っている、素晴らしい肖像彫刻であり、これもまた重要文化財である。
 以上記した宝蔵内の八体の仏像は、いずれも平安〜;鎌倉時代の制作である。これら現存の仏像は、室町時代の兵火による全山焼失という災難をも潜り抜け、守られ焼失をまぬかれてきたのである。このことを考えると、仏教文化を必死で守ってきた奈良の先人達には、本当に頭が下がる思いである。

 白毫寺は「関西花の寺第十八番」に数えられる花の寺で、春の椿、秋の萩で知られる。境内には多くの椿があり、特に本堂前にある「五色椿」は天然記念物に指定され、「奈良三大椿」の一つとして有名だという。また、秋の彼岸の頃は境内に萩が咲き乱れ、参道の石段は萩の花で埋め尽くされるという。
境内の奥に万葉歌碑があり、次の歌が刻まれていた。
     高円の野辺の秋萩 いたずらに
         咲きか散るらむ 見る人なしに
                 笠 金村(かさのかなむら)
笠 金村は生没年不詳だが、山部赤人と同時代、奈良時代初期の歌人である。その頃からここ高円の地は萩が咲き乱れていたのであろう。出来ればもう一度、今度は秋に白毫寺に来て、その見事な萩の花を見たいものである。
 

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