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zoom RSS 奥の細道紀行 18. 尾花沢〜立石寺

<<   作成日時 : 2014/06/10 14:37   >>

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・ 尾花沢  (2014. 5. 16.)
  山刀伐峠を越えて尾花沢に入った芭蕉は鈴木清風を訪れ、そのもてなしを受けてくつろいだ。「おくのほそ道」に『尾花沢にて清風といふ者を尋ぬ。かれは富める者なれども志卑しからず』と描かれている清風は、この地方の特産品である紅花の問屋で、芭蕉とは江戸で知り合った俳人である。
 清風宅跡は現在駐車場になっているが、その東隣りに国道に面して芭蕉清風歴史資料館があり、館の傍らに芭蕉像が建っている。近くに養泉寺がある。尾花沢で十日間も滞在した芭蕉は、この寺で幾度も清風・曾良らと歌仙を巻いている。
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 「おくのほそ道」尾花沢の章には清風のもてなしについてだけ記した短い本文に加え、曾良の句も含めて俳句を4句も並べて載せている。尿前の関から山刀伐峠までの困難を経て来た後だけに、清風のもとでの安らぎが大きく、その厚遇に応える気持ちを込めて記したものであろう。
 養泉寺には「涼し塚」と呼ばれる小屋掛けの芭蕉句碑がある。また涼し塚の裏側に、この寺で巻いた歌仙の表四句の碑(加藤楸邨筆による)もあった。
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              「涼しさを わが宿にして ねまる也」

・ 立石寺  (2014. 5. 16.)
 「おくのほそ道」には『山形領に立石寺といふ山寺あり。慈覚大師の開基にして、殊に清閑の地なり』とある。正しくは宝珠山立石寺、清和天皇貞観二年慈覚大師により開かれたと伝えられている古刹である。
 上の文に続いて『一見すべきよし、人々の勧むるによりて、尾花沢よりとって返し、その間七里ばかりなり』とある。芭蕉の立石寺参詣は当初の予定コースには入っておらず、尾花沢連句衆の勧めで行程に入れられた。私は、よくぞ勧めてくれた、とつくづく思う。だって、尾花沢衆の勧めがなかったら、あの名句は生まれなかったのだから。
 まず根本中堂にお参りする。中堂の左側の石垣の上に、嘉永六年(1853)建立の芭蕉句碑がある。この句は奥の細道の絶唱の一つであり、名句中の名句である。
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              「閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声」
 そこから山門に向かう道筋の左側に、芭蕉と曾良の像が建っており、その間にも「閑かさや」の小さな句碑があった。
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 いよいよ山門を入り坂道を登り始める。永年思い描いてきた山寺五大堂に立てる日が来たのだ。ここから奥の院まで約1000段あるという。途中、仁王門の少し手前に「せみ塚」がある。蝉塚は宝暦十三年(1763)に山門のところに建てられたが、昭和十一年に現在地に移建されたという。句境にふさわしい場所を選んで移設されたのであろう。
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 われわれ一行は蝉塚までは一緒に登った。そこから先は自由時間で、それぞれの体力に応じての行動となる。一部足腰の弱い人たちを除いてほとんどの人が奥の院を目指した。88歳だというおじいちゃんを含めて元気な人たちはどんどん登っていく。私は、持病の喘息があるので無理はできず、時々小休止して写真を撮りながら、マイペースで登って行った。
 ようやく納経堂・開山堂・五大堂のある目標地点まで登り詰めた(このページトップの写真)。ここ五大堂の展望台からの眺望がすばらしい。
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 しばらく周囲の眺めを楽しんだ後、私は体調を考えて奥の院は諦め、ここから下山することにした。登ってくる時に行き交った修学旅行の中学生たちの姿は既になく、奥の院まで行ってきた元気な旅仲間たちも先に下りていき、私は独りでゆっくりと石段を下って行くと、何の音も聞こえず、もちろん蝉の声も聞こえなかったが、この上ない静寂を感じた。芭蕉が冒頭に書いた『殊に清閑の地なり』を実感したような気分であった。

 私たちは、このあと山寺芭蕉記念館を見学して、山形新幹線で帰京した。



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